【User Interview #2】甘やかさない、一着。“言葉のプロ”が、意味で選ぶ理由。

【User Interview #2】甘やかさない、一着。“言葉のプロ”が、意味で選ぶ理由。

何を着るかは、何を選ぶかだ。加来さんは、企業やブランドのアイデンティティを言葉にする会社「サインコサイン」を経営する。名前に、理念に、意味を宿らせるプロフェッショナル。実はEngrossも、立ち上げのときに相談相手のひとりだった。その加来さんが、いまはひとりのユーザーとしてEngrossを着ている。「なぜ、それを着るのか」——その問いに、彼はいつも答えを持っている。

 

「なぜ、それを着るのか」に、答えを持つ


岡田「加来さん、普段はどんなスケジュールで過ごされていますか? 経営者だと、仕事とプライベートの切れ目もあいまいになりがちだと思うんですけど」

加来さん「かなり目まぐるしいですね。ただ、朝は仕事じゃなくて自己投資の時間にしていて。ここ十数年は英語を続けていて、二日に一回くらいコーチングのセッションを入れています。その前後に運動を挟んで、日中はミーティングやワークショップ。夜は会食のこともあれば、映画や美術館、コミュニティのイベントに顔を出したり、主催したりという感じです」

岡田「運動もかなり習慣化されているんですね」

加来さん「いまはFEELCYCLE、暗闇の中でペダルを漕ぐやつですね。週に二、三回行けるときもあれば、一週間空いてしまうときもある。あとは久しぶりにギターを弾く時間も増えていて。バンドの練習やライブのために、仕事とはスイッチを切り替えて向き合う時間も、意識的に大事にしています」

岡田「そんな密度の濃い一日の中で、服選びはどうされているんですか?」

加来さん「そこは、良くも悪くも難しさがあるんです。社会人になってからずっと、大きな謝罪の場でもない限りスーツを着ない働き方をしてきたので。自由度が高い反面、“スーツを着ておけばOK”にはならない。この場面ではどのくらいの“かっちりさ”がちょうどいいのか、経営を始めるずっと前から毎回悩んできました」

岡田「Tシャツの柄やメッセージも気にされますか?」

加来さん「しますね。むしろ考えすぎかもしれない。書いてあるメッセージが今日の場にふさわしいか、とか。無地の服でも、そのブランドの思想や成り立ちは調べてから買うことが多いです。“今日なぜそれを着ているのか”と聞かれたときに、答えられる準備はしておきたくて」

岡田「まさに加来さんらしいというか。言葉の意味を定義して人に伝える仕事だからこそ、そこに意識が向くのかもしれませんね」

何を着るかに、理由を持つ。それは加来さんの職業意識であり、生き方そのものだ。だからこそ、“選ぶに値する意味”があるかどうかを、彼はきちんと見ている。

運動にも、フォーマルにも。一着で、悩みを減らす


岡田「一日の中でTPOに合わせて着替えるのって、地味にストレスじゃないですか。意思決定の回数を、極力減らしたいというか」

加来さん「同じです。今日はリモート寄りでリラックスめか、お客さん先でフォーマル寄りか。訪れる場所の業種まで考えたりします。今日のこの場所も、サイトを見たらかっちりして見えたけど、ドレスコードはなさそうだったので、大丈夫かなと」

岡田「Engrossはまさに、そういう“一日の中で着替えなきゃいけない煩わしさ”を取っ払いたくて作ったブランドなんです。運動も、仕事も、オフも、レギュラーとして一着で。加来さんが手に取ってくださった決め手はどこでしたか?」

加来さん「着用イメージを見たときに、運動にも使えそうだし、同時にジャケットのインナーのようなフォーマル寄りの使い方も両立できそうだと思ったんです。それなら、悩みをかなり減らしてもらえるなと」

岡田「実際、どんな場面で着ていただいていますか?」

加来さん「フィットネスやランニングはもちろん、ジャケットが必要な日のインナーとしても、フィット感も色も使いやすくて。本当に、多様に重宝しています」

 

着た瞬間、スイッチが入る


岡田「実際に袖を通した瞬間、ファーストインプレッションはどうでしたか?」

加来さん「まず、肌触りがいいなと。滑らかで、すっと肌にフィットしてくる感じがあって。伸縮性が効いていて、着ると身が引き締まるような感覚があるんですよね」

岡田「着たときに、気分が変わる感じはありますか?」

加来さん「ありますね。ちょっと気分が上がる、スイッチが入る感じがある。それは着るものとして、すごく大事なことだと思っています」

 

押し付けず、それでも背中を押す


岡田「世の中にスポーツウェアはたくさんある中で、他のブランドとの違いを感じる部分はありますか?」

加来さん「アスリート向けのウェアって、少しストイックな世界観を強要される感じがあるんです。着心地もそうだし、見た目も“スポーツしてます、ちょっといかつい”みたいな。Engrossはいい意味でニュートラルで、押し付けてこない。自然に着られる感じがします」

岡田「それは、今回新しく出てきたご意見でとても参考になります。実は僕らも、三十代・四十代になると体型が少しずつ変わってくる中で、骨格が筋肉質じゃない方でもきれいに見えるシルエットには、かなり気を使っていて。背面と前面の丈や幅を調整して、下腹部が気になる人でもお腹がポコンと出づらいようにしているんです」

加来さん「その“見えないこだわり”は、着ると伝わりますね。しかも面白いのは、姿勢や見え方を正されることで、“気を抜くなよ”と言われているような感覚があって。もっとよく着こなせるように体を動かそう、ボディメイクしようと、背中を押される感じがするんです」

岡田「甘やかさない、というか」

加来さん「そうなんです。最近はオーバーサイズのトレンドもあって、それはそれでいいんですけど、“このままでいいよ”と甘やかしてくる服も多い。ちょっと悪い意味での受け入れというか。Engrossは、いまのベストの形を見せてくれつつ、“もっといける”と言ってくれる。線が出やすいからこそ、最低限そこは意識しようという気持ちにさせてくれるんです」

リラックスと緊張感を、シームレスに


岡田「僕らが大事にしているのが、上質さ——“エレガンス”と呼んでいるんですけど——と、着ていて疲れない心地よさの両立で。加来さんの中で、これはリラックスできるな、逆に少し気持ちが上がるな、というシーンはありますか?」

加来さん「特に下のパンツは、部屋着としても本当に優秀で。ランニング用のウェアってそのまま寝るのは想像できないんですけど、Engrossはアクティブに動く場面でも使えて、そのまま家でリラックスして寝落ちしても大丈夫な感覚がある。パジャマ代わりに着たまま朝起きて、家で軽い筋トレやHIITにシームレスに移行できたりもする。運動と、リラックスと、家での軽い運動を、滑らかにつないでくれるんです」

岡田「まさに僕らが思い描いていた使い方です。周りの方から反応があったりは?」

加来さん「家では妻に“触り心地いいね”と言われたり。グループのフィットネスに通っているんですが、横の人やインストラクターから“それどこの?”と興味を持ってもらえることが多くて。それは良かったなと思うことのひとつですね。レンタルの体育着みたいなものとは違う、ちゃんとしたものを意図して選んで着ている——それが伝わるのは、自分の中でも大事なので」

 

この価格に、意味を見出す理由


EngrossのTシャツは¥15,000、セットアップは¥50,000を超える。決して、手を出しやすい価格ではない。

岡田「率直に、この価格に見合う価値があると感じていただけるとしたら、どこでしょうか」

加来さん「まず、名前や思想に、自分自身も含めて多くの人が共感できるメッセージがあると思っていて。頑張る人を応援して、もう一歩踏み出せるように、という。それがただプリントされているだけじゃなく、姿勢や体型の見え方の違いとして、実感として背中を押してくる。そこまで実体として作用してくるアイテムって、実はそんなにないんじゃないかと思うんです」

岡田「フィロソフィーと機能が、同じ方向を向いている、と」

加来さん「そうです。その二つがきちんと両立している点において、すごく価値があると思います。モノとしての良さが前提にあって、そこに思いが乗っている。だったら、それに払う意味はあるなと」


挑戦を、肯定してくれる存在へ


岡田「Engrossは“洗練する大人のための一着”と言っているんですが、加来さんのような挑戦者、経営者やリーダーにとって、この服が今後どんな存在になっていったらいいと思いますか?」

加来さん「挑戦する、一歩を踏み出すってすごく大事なことだと思う一方で、いまはAIやテクノロジーが優秀になって、“わざわざ挑戦しなくてもいい”理由が増えている時代でもあると思うんです。そういう中で、それらを使いこなしながら、“じゃあ自分は何をやるんだ”というときに、物理的にも気持ち的にも動こうとすることを後押ししてくれる。頑張っていることを肯定してくれる。そういうウェアであってほしいなと、期待しています」

岡田「そう考えると、挑戦している人やそのシーンにフィットする機能やデザインを想定して、ラインを増やしていくのも面白いですね。服に限らず、挑戦やライフスタイルを豊かにするソリューションとして」

加来さん「ぜひ、いろんなものづくりに挑戦してほしいです。こだわって選びきれるものを、たくさん生み出していってもらえたら」

岡田「最後に、Engrossをおすすめできる方がいたら、メッセージをお願いします」

加来さん「自分の中にこだわりがあって、もっと追求したい、突き詰めたいという思いを持って頑張っている人。ひとつひとつ、選ぶものや使うものにも意味を持たせたいという人なら、きっと気に入ってもらえると思います。」

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